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冠詞の基礎【フランス語・発音音声付き】

Contents

冠詞ってなに?

冠詞というのは、限定詞の1つであり、通常、名詞の前に置き、その名詞の意味を限定します。冠詞を出る意味の違いを日本語で意識することは、ほとんどないので、冠詞を日本語に訳すことは稀です。

特徴

フランス語の冠詞には『定冠詞』『不定冠詞』『部分冠詞』の3種類あり、そして、名詞と同じように性別と数による区別があるので、『定冠詞』と『不定冠詞』にはぞれぞれ『男性単数形』『女性単数形』『複数形(男女共通)』の3つずつあり、『部分冠詞』には『男性単数形』と『女性単数形』の2つがあります。

男性名詞の単数形の前には『男性単数形』の冠詞を置き、女性名詞の単数形の前には『女性単数形』の冠詞を置き、男性名詞、女性名詞に関わらず、名詞が複数形の場合は『複数形』の冠詞を置きます(部分冠詞には複数形がありません)。

un livre

とある、不特定の1冊

livre』は男性名詞としても、女性名詞としても扱える名詞なのですが、上の例のように『un(不定冠詞、男性単数形)』を前に置いて、男性名詞として扱うと『本』の意味になります。

la table

その、例のテーブル1脚

table(テーブル、机)』は女性名詞、単数形なので、冠詞は女性単数形を置きます。

les peluches

それらの、例のぬいぐるみ複数

peluches(ぬいぐるみ)』は女性名詞であり『peluche』の複数形なので、冠詞は複数形を使います。

du café

コーヒーの一部分

café』は男性名詞であり、上の例では、数えられない名詞として扱っているので、部分冠詞の男性形を置いています。

一覧と発音

定冠詞、不定冠詞、部分冠詞それぞれの一覧表と、発音は以下のようになります。

定冠詞

定冠詞は『le, la, les』の3つで、そのうち『le, la』は、対象の名詞が母音または無音のhで始まるとき、両方とも『l’』に形が変化し、名詞とスペースを開けずにくっつきます。

性と数定冠詞
男性単数le, l’
女性単数la, l’
複数形les
le

定冠詞、男性単数(名詞が母音か無音のhで始まらない場合)

le frigo

その、例の冷蔵庫

名詞が母音、無音のh以外で始まるとき、定冠詞の単数形はそのままの形で、名詞とはスペースを開けて置かれ、別々に発音されます。

l’accent

なまり、アクセント【男性名詞】(le + accent

名詞が母音、無音のhで始まるとき、定冠詞の単数形は上の例のように『l’』に変化し、名詞とはスペースを開けずにくっつき、発音も『ラクソ』のように繋がります。名詞だけ単独で発音すると、以下のように『アクソ』のようになります。

accent
la

定冠詞、女性単数(名詞が母音か無音のhで始まらない場合)

la voiture:

とある、例の1台

l’union

結婚、団結、連合【女性名詞】(la + union

union』は母音で始まるので、冠詞の『la』は『l’』に変化して名詞とくっつき、発音も『リュニョン』のように繋がります。『union』を単独で発音すると以下のように『ユニョン』のようになります。

union

前置詞との組み合わせ

定冠詞の女性単数形以外、つまり『le(男性単数形)』と『les(複数形)』は、前置詞『à』か『de』の後に置かれるとき、その前置詞とくっついて別の形になります。

ただし、名詞が母音か無音のhで始まっていて、冠詞が『l’』になっている時は、前置詞と冠詞はくっつきません。

組み合わせ縮約
à leau
à lesaux
de ledu
de lesdes
au

前置詞『à』+定冠詞男性単数形『le

au Japon

日本へ、日本で、日本に

Japon(日本)』は男性名詞なので、冠詞は男性形にし、定冠詞男性形の前に、場所を指し示す時にも使える前置詞『à』があるので、冠詞と前置詞がくっつき、『au』になっています。

à la gare

駅へ、駅で、駅に

gare(駅)』は女性名詞で、定冠詞の女性単数形が置かれているので、前置詞『à』とはくっつきません。

à l’arrêt de bus

バス停へ、バス停で、バス停に

arrêt(停車、停止)』は、母音で始まる男性名詞なので、定冠詞男性単数形とくっついて『l’arrˆet』になり、『à』はくっつかずに、そのまま置かれています。

aux

前置詞『à』+定冠詞複数形『les

aux toilettes

トイレへ、トイレで、トイレに

toiletters(複数形として使い、トイレの意味)』は女性名詞複数形で、定冠詞を置くのであれば、定冠詞複数形の『les』ですが、『à』とくっついて『aux』に変化しています。

du

前置詞『de』+定冠詞男性単数形『le

des

前置詞『de』+ 定冠詞複数形『des

不定冠詞

性と数不定冠詞
男性単数un
女性単数une
複数des
un

不定冠詞、男性単数形

une

不定冠詞、女性単数形

des

不定冠詞、複数形

部分冠詞

性と数部分冠詞
男性単数du, de l’
女性単数de la, de l’
複数des
du

部分冠詞、男性形(名詞が母音か無音のhで始まらない場合)

du café

コーヒー

de l’ail

ニンニク

ail(ニンニク)』は男性名詞で、母音から始まるので『du ail』ではなく『de l’ail』とします。

de la

部分冠詞、女性形(名詞が母音か無音のhで始まらない場合)

de l’eau

eau(水)』は女性名詞で、母音から始まるので『de la eau』とせず『de l’eau』とします。

des

部分冠詞、複数形(不定冠詞の複数形と同じ)

使い方

定冠詞

定冠詞は、既に文脈などで、何を指しているのかを、話し手と聞き手の両方が理解できるものであったり、わざわざ文脈で限定しなくても理解できる名詞の前に置かれます。

Il a acheté un livre hier. Il lit le livre en ce moment.

彼は昨日買った彼はその本読んでいる

上の例文では、最初の文で登場する『本』は、この文章で初めて登場するものなので、文脈などからどんな本であるかは限定されていないので、定冠詞ではなく、不定冠詞(特定されていないものに使う冠詞)を使います。

それに対し、2回目に登場する『本』は日本語でも『その本』と訳されている通り、『彼が昨日買った本』という風に特定されているので、定冠詞を使います。定冠詞を使うことで、その本が『彼が昨日買った』ものであると理解できるのです。

Les livres sont généralement en papier.

本はたいてい紙でできている

上の例文の場合、『Les livres(本)』は、先ほどの例文のように、誰かが買ったものでもなく、机の上にあったものでもなく、本棚にあるものだけを指しておらず、限定されていません。この場合の本は総称であり、『本というものは...』『全ての本は...』といった意味で使われます。ある意味『ペン』でもなく、『机』でもなく、『本』というものに限定した言い方となるでしょう。このように、総称として扱う場合にも、定冠詞は使えます。

不定冠詞

不定冠詞は、特定されていない名詞の前に置き、『不特定の〜』や『ある〜』といった意味になります。

Il y a un chat sur le mur.

の上に猫がいる

この場合の『un chat(不定冠詞+猫)』は、話し手が知っている猫でもなく、どんな猫かも限定していない、ただの(1匹の)猫なのです。

部分冠詞

部分冠詞は、液体などのように形がハッキリとしない名詞や、塊として考えられる名詞の一部分を示す時に使います。

Elle a mangé sa salade avec de la mayonnaise.

彼女は(彼女の)サラダにマヨネーズかけて食べた

サラダにマヨネーズをかける時、容器に入ったマヨネーズの一部をサラダにかけると思いますが、このように形がハッキリしないものの一部を示す時に部分冠詞を使います。

ハッキリしないものというのは、液体やお肉などのように、大きな塊から切り分けたりしても、それぞれは元の名称と変わらないもので、例えば、水、マヨネーズ、オイル、ジュース、牛肉、豚肉などがあります。水や牛肉を半分に分けても、水は水のままですし、牛肉も小さくなりますが牛肉のままです。